HOME > 病理解剖例を用いた共同研究事業一覧 > 加齢性難聴の病理組織学的研究

病理解剖例を用いた共同研究事業一覧

研究課題名

加齢性難聴の病理組織学的研究

共同研究者

氏名 所属 職名
木村百合香 東京都老人医療センター 医員
高橋正時 東京医科歯科大学 耳鼻咽喉科学 医員
喜多村 健 東京医科歯科大学 耳鼻咽喉科学 教授

研究内容

近年、モデル動物やヒトを用いた遺伝性難聴の研究は、目覚ましい進歩を遂げ、分子レベルでの難聴原因の解析が行われている。一方、加齢性難聴に関しては、近交系マウスを対象として加齢性難聴関連遺伝子の研究がなされているものの、ヒトを対象とした分子レベルでの検討は十分ではない。老人性難聴に伴う内耳病変は、ヒトにおける側頭骨病理学研究によると、感覚細胞性、蝸牛神経性、血管条性、基底板振動障害性の4つのタイプに分類した形態学的解析などがある。これらの研究は、ホルマリン固定セロイジン包埋切片の光顕レベルでの組織形態によるものであり、分子病理学的解析による報告はきわめて少ない。これは、ヒト内耳は、生前の採取が不可能で開頭剖検時にのみ採取が可能であり、検体の絶対数や生前の聴覚データに限りがあることや、骨組織に囲まれているため内耳の病理組織切片の作成が困難であることなどに起因する。しかしながら、加齢性性難聴の病態解明と予防法の開発には、分子生物学的レベルでの病態解析が必須である。我々は、凍結標本を用いたヒト内耳の定量的mRNA解析手技を最近確立しており1)、加齢性難聴の病態を分子病理学的アプローチを用いて解析していく予定である。

研究業績

# 論文名 リンク
1 Kimura Y, Kubo S, Koda H, Noguchi Y, Sawabe M, Maruyama N, Kitamura K. Quantitative analysis of mRNA in human temporal bones. Acta oto-laryngologica. 2007;127(10):1024-1030. 参照
  • ホーム
  • 研究の紹介
  • 倫理的配慮及び関連法規
  • 病理解剖を承諾されたご遺族の皆様へ
  • 病理解剖例の特徴
  • 共同研究を希望される研究者の方へ
  • 共同研究事業運用要綱
  • お問い合わせ
  • このホームページについて
  • リンク

パンフレットPDF ダウンロード

  • 東京都健康長寿医療センター
  • 高齢者ブレインバンク