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病理解剖例を用いた共同研究事業一覧

研究課題名

食道上皮におけるアルコールによるテロメア短縮について -Q-FISH法による解析

研究内容

口腔および食道の扁平上皮内癌は、癌を持たない正常対照群に比してテロメアの短縮した染色体不安定性の高い背景上皮に発生することをこれまでの研究で証明してきた。非癌正常の上皮に比して過度にテロメアを短縮する要素を解明するため、食道扁平上皮癌の多発しやすいアルコール症患者の食道生検検体を用いて、テロメア短縮におけるアルコールの関与を証明しようと考えた。アルコール症患者の食道生検組織で、明らかな異型や癌のない組織切片を用いてQ-FISH法によるテロメア長測定を行なった。久里浜アルコール症センターにおいて生検されたアルコール症患者食道ヨード不染帯からの生検組織を用いてQ-FISH法によりテロメア長を測定し、健康長寿医療センター解剖例で上部消化管・頭頚部に非癌の症例と比較した。その結果、アルコール症患者からの食道上皮のテロメアは対照症例に比して有意に短縮していた。従って、アルコールは食道上皮のテロメアを短縮することが証明された。

研究業績

# 論文名 リンク
1 Aida J, Yokoyama A, Izumiyama N, Nakamura K, Ishikawa N, Poon SS, Fujiwara M, Sawabe M, Matsuura M, Arai T, Takubo K. Alcoholics show reduced telomere length in the oesophagus. J Pathol. 2011 223(3):410-6. 参照
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